#226 平成31年1月 |
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木目込みのイノシシ
新年おめでとうございます。 |
このページは女将が毎月更新して
唐津のお土産話やとりとめもない
おしゃべりをさせていただくページです。
他の方の参加も歓迎です。
バックナンバーもごらんください。 |
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亥歳の新春に
〜トライアスロンにかける亥歳の男〜
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明けましておめでとうございます。
2019年、平成31年で、平成最後の年は亥歳でございます。
本年最初の号は、イノシシで参ります。
年男、還暦を迎えられる、でも、いまだに青年の面影を残すさわやかな九州男児をご紹介しましょう。
唐津市弓鷹町で印鑑屋と鍵屋を営まれる原田正明氏との楽しいインタビューをお楽しみください。
インタビューアーは、わたくしこと、洋々閣女将・大河内はるみがつとめます。
では、ごゆっくりお楽しみください。
写真は2018年のポスターに使われた写真と、ほかにいくつか。
本文内容とあまり関係なく、ちりばめています。
◎ インタビューアー
★ 原田正明氏
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◎原田さ~ん、こんちわ。お久しぶりね。ご活躍は常々。
(なれなれしいのは、私の特技)
★ お久しぶりです。今日はインタビューだそうで、ちょっとこわいなあ。お手柔らかに。
◎大丈夫。わたしは、イケメンにはやさしいのよ。
まず、無邪気な質問だけど、トライアスロンってなあに?
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原田正明さん |
★ トライアスロンTriathlonは、3つの競技を一人の人間が連続して行う競技です。トライアスロンには種類がいくつかあって、アイアンマンというのが最もハードなものです。その約4分の1がスタンダードと呼ばれるもので、オリンピックもこれでやってます。Swim
1,5キロ、Bike(自転車)40キロ、Run 10キロです。「虹の松原トライアスロンin 唐津」というのが私たちがやってる大会の名称ですが、このスタンダードとそのまた半分のチャレンジ・ハーフをやっています。
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まずスイムから。唐津市東の浜からスタート。 |
◎聞いただけできつそう。もの好きな人もいるもんだね。ところで、「虹の松原トライアスロンin 唐津」は今年2019年で何回目ですか?
★20回目になります。今年は6月16日に決まっています。
◎へ~、もうそんなになりますか。最初の時にお二人で主人に会いにこられたのを覚えてますよ。
★はい、最初から理解して応援していただきました。
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虹の松原の美しい海岸で泳ぐ。 |
◎唐津の大会でなにか特に誇りに思ってることってあります?
★はい、招待選手がすごいんです。日本のトップ・トライアスリートの山本淳一さん、今までに9回優勝されました。
次に、世界中からリスペクトされる85歳の現役・稲田弘さん、そしてアトランタ・パラリンピックで優勝した盲人ランナー・柳川春巳さん、この3名のゲストが昨年の大会に来てくださいました。
◎すごいのねえ。でも、だいたい、どうして、トライアスロンを唐津でやろうと考えたのですか?
★いつもスポーツをやってきました。若い時はラグビーで、クラブを作っていいとこまで行ってました。脚を傷めてから、リハビリのつもりで天草のトライアスロンや宮崎シーガイヤに出てみて、スタッフたちの団結のすばらしさに感激して、唐津でも熱い血を呼び起こしたいと思いました。フィールドが決まっているスポーツとちがって、トライアスロンは競技場でない所に、一日か二日で3つの種目のコースを完成しなくちゃいけない。参加選手の1、5倍くらいのスタッフ一人一人が死に物狂いになって準備して出来上がるものなのです。
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松原の中を行ったり来たりで40キロを自転車で走る。 |
◎一回目はどういうふうに?
★思い立ってから直ぐに練習会を5回やりました。一回目では、エントリーした選手が7名、スタッフも7名でした。二回目から17名・・・ 回数を積み上げていくにつれ、数十名ほど増えていきました。5回の練習会では、7~80名ほどにもなり、同時にスタッフの教育も兼ねながらお互いが成長していきました。
練習会から6年目、第一回目の正式大会と成長しました。勿論、たくさんの苦労もしましたよ。
第一回 虹の松原トライアスロン in 唐津大会では、優勝者は、総合、女子、両部門とも、在日ではありますが外国人でした。
2回目から山本淳一さんが参加してくれて優勝。2時間を切る記録です。2018年の19回目には21都道府県の13歳から85歳まで、319名、スタッフは二日間で700名の協力がありました。
◎わ~、すばらしい!いつも原田さんと一緒にいらっしゃる方は?
★僕より5歳年上の川添豊さんで、彼がこの大会の「大会長」となります。私は、実行委員会の委員長になり事務局も担当しています。ずっと一緒にやってきました。今日は、彼はちょっと都合がわるくて一人できました。
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川添豊氏の挨拶 |
◎唐津はコースとしてはどうなんですか?
★まずは時期ですが、なんで雨の多い季節に、とお思いでしょうが、秋は唐津おくんちで、夏は海水浴シーズンです。一番唐津の観光客が少なく、交通事情などを考えてこの時期を選んでいます。
コースですが、玄界灘の城の見える唐津湾で泳いで、虹の松原を5回バイクでまわって、河畔公園を松浦川にそって走る。こんなにすばらしいコースですが、うまくつなげるのに工夫が要りました。みなで知恵を出し合ってやれるようになりました。大変でも、ひとつずつクリアすれば、できるようになります。
◎でも、費用が相当かかるでしょうね。
★すべてエントリー費でまかないます。最初12000円でしたが、今は16000円にしています。全国から言えば安い方だと思います。
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お父さんが帰ってきた。完走だ! |
◎本職の印鑑彫りのほうは、ちゃんとやってるんでしょうね?
★僕が出ることが多くて、つぶれるかと思ったこともありましたが、今は息子が帰ってきて手伝ってくれていますから大丈夫になりました。
◎それはよかったね。川添さんのほうは?
★電力会社勤めの技術者でしたが、いまは退職して自分に充電中です。
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FINISHを決める。 |
◎トライアスロンの魅力ってどういうことですか?
★大会を運営する立場からいうと、フィールドを持たないスポーツのコースを皆の知恵、努力、エネルギーを集成して一夜で作り上げるという醍醐味があります。達成感も大きいです。また、選手の目から見ると、一人で三つの競技を同時にやれることが楽しい。疲れて意識が朦朧としてくるとき、アメ玉一つでパッと回復する。餅、アメ玉、羊羹、うどんなんかがいいですね。腹もちがいいし。そんなことが楽しいです。
◎家族の理解と協力が必要でしょうね。
★毎日4,5時間練習したり、夜中に走ったりしますからね。家内の理解はありがたいです。家内と結婚したのは第一回目の大会の時でしたから、今年で20年になります。女、男、男と3人の子に恵まれまして、今は二男が印鑑をやってくれています。
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仲間たちと。 |
◎20回目がすんだ後はどうなさりたいの?
★自転車置き場(海で泳いだ後に上陸するところにある)としてお願いしていたホテルが今年は建て替わる関係で何百台もの自転車をどこに並べるか、など、コースが変わる可能性がありますが、今まで通り続けられれば、と願っています。
◎がんばって続けてくださいね。
ところで、話はかわるんだけど、例のイノシシの話を聞かせてくださいな。私はインターネットで見て、あなたが素手でイノシシをとっつかまえた快挙を知り、おおよろこびしたのだけど、怪我もしたんだってね。
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ニュースより。ブルーのシャツが原田さん。イノシシは脚の先?だけ写っている。 |
★4年前の2015年10月6日に、唐津市街にイノシシが出没して、何人か怪我人が出て、城内地区では高齢の女性が襲われて70針も縫う大けがをされました。その数日前から何度も目撃情報があり、子供たちの登下校などに市民の心配が大きくなっていたので、出くわしたらオレがつかまえてやるぞとは心に思っていました。
その日は知り合いから「近松寺にいのししが入り込んだ」と知らせを受け、自転車で飛んでいきました。体長1メートルばかり、5,60キロありそうなイノシシは僕に4、5回突っかかってきて、脚と腕をかまれたけど、ここで逃がしたらまた被害が出る、と思ってタックルして抑え込みました。ラグビーでは自分より強い相手には胸を当てて相手の足をつかんで引きたおすのですが、それをやったら、脚が短く首の回らないイノシシはおとなしくなりました。逃がさないように抑え込んでいたら腕がしびれて感覚がなくなりました。警察と猟友会の人たちが駆けつけてきたのは、その後で、おそらく5分ぐらいのことではなかったでしょうか。ずい分長く感じました。イノシシと目が合ったんですが、とても澄んだきれいな目をしていて、僕はなんだか切なくなりました。警察が縄をかけて連れ去ってからは、その後どうなったかは知りません。血だらけで自宅に帰って家内に消毒をたのんだら無茶をすると言ってさんざん叱られました。翌日インターネットのトップニュースに出て、3、4日は大変でした。
◎ふ~ん、市民にこれ以上被害がでないように、自分がなんとかしたい、と思うなんて、すばらしい人ですね。今日は、いろいろ教えてくださって、ありがとうございました。これで、インタビューは終了です。たのしかったです。
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いかがでしたか?イノシシ男の原田さんは、とても還暦とは思えない、40代初めに見えるハンサムマンなんです。そして、やさしい。本当に強い人はやさしいというけれど、つかまえたイノシシにさえやさしい視線を向ける原田正明さんが、川添豊さんと一緒にずーっと唐津でトライアスロン大会を続けていけるように、700人のボランティアと一緒に、皆さんも応援してください。
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それから、皆様、ちょっと、私が悩んでいることがあります。このページの更新が毎月やるのがむつかしくなってきました。白内障が進んできて、パソコンに向かうのがちょっと負担が大きくなりました。それでなくとも毎日の予約の関係メールがたくさんあり、どうしても日に5,6時間コンピューターと格闘していると、目が痛くなり、頭痛がしてくるし、肩こりがひどくなります。予約の仕事を放棄するわけにはいかないので、大して見る人もないこのページを減らすほかないようです。何か特別書きたいものがない限り、2,3か月に一回の更新ペースにしようかなと思います。思えば、お励ましのおかげで、226回もよく毎月やったものです。私なりにベストを尽したと思います。そういうわけで、しばらくはご無沙汰すると思いますが、お許しください。
では、お元気でお過ごしください。
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