古いお雛様との出会いは、私の骨董、アンティーク好きから始まりました。その原点となるものそれは、
実家の父
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父親でしょうか。父は、蚤の市、陶器市、盆栽市、とにかく市がつくものが大好きでした。開催場所があればなぜか、幼い私も連れて行かれ、退屈だった記憶があります。
それでも、唯一楽しみにしていたのが、決まって外食ができることです。NHK朝ドラで放送された、まさに、「ひよっこ」の時代です。因みにレストランではなく、もっぱら、食堂だったのですが、たまには、まいずるデパートの屋上にも行きました。今は、その建物はありませんが、写真と記憶だけが私の大切な想い出です。帰りにはぬいぐるみやお人形も買ってくれました。
夫の父
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きっと、父は、いい掘り出し物を手に入れて上機嫌だったのかも知れませんね。
そんな幼い頃の想い出も、唐津で生まれ、11歳迄唐津で育った環境が、今に繋がっているのだと思います。今は亡き、父と母に感謝です。
そして大人になり、気がつけば、父と似たような事をしている自身にびっくりです。
私、30代前半。西洋アンティークに魅せられ、小学生の子ども二人を連れて、家族で初めてのヨーロッパへ!週末には、盛んに蚤の市が開催されます。そんな西洋文化を感じながらも、かたや日本の歴史を辿っていくと、西洋を意識し、物作りに頑張ってきた先人達の想いを思うと、愛おしく、和のすばらしさも感じられるようになりました。
私の趣味のガーデニングで、ひなの家の外観はこうです。
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私、40代半ば。夫の両親が建てた築66年の家が空き家になってしまい、取り壊す話にもなりましたが、義父の思入れのある家。結果、当時の雰囲気を残しつつ、これまで、収集してきた、和、洋の古い建具やパーツ等々、大工さんに頼み、これらの物も、日の目を見ることが出来、完成しました。その後、アンティーク雑誌にも、掲載され、天国の義父も喜んでくれているかな?なんて思います。
そして、今から20年前頃でしょうか。各地方で、町並み保存地区や城下町、宿場町、商店街など町おこしとして、お雛様を玄関や軒先に飾り観光客や人々に見てもらうイベントが開催されるようになりました。そこで、私の集大成とも言えるリフォームした家に、各地で出会ったお雛様を飾ることにしました。
唐津を離れて47年。洋々閣の女将さんとのご縁で私、唐津っ子として、また、この様な形で唐津とのご縁が出来たこと有難く思います。
どうぞ、我が家のお雛様を、ご覧になって頂ければ幸いです。
玄関を入ると左に、サクラビスクドールの女の子男の子です。目が閉じます。昭和初期頃から作られました。上段小梅ちゃんで知られる林静一氏のイラスト、題「ひな遊び」を江戸縮緬、古布を使って押し絵にした自作です。
イギリスのホールベンチには、野点弁当箱と杯をお花見に見たてて、額は、鳥獣人物戯画のモチーフでしょうか?うさぎのお花見を押し絵にした自作です。
同上の写真を少し引いて撮影。
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イギリスのチェストには、お人形作家中島きよみさん作。衣装は、古い着物布や半襟など使用されて、とても華やかです。唐津駅から中町商店街を北に向かうと、中島さんのお店「なかしま」があります。唐津へ行くと、いつもワクワクしながら、必ず立ち寄るお店です。
正面、今年の主役、とてもチャーミングな花魁さんです。着物の色といい、今流行りのインスタ映え、間違いないですよねー。(中島きよみさん作 ) 花魁に合う小物を添えてみました。
玄関を開けるとこんな感じです。
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飾り棚には、京都と四国で出会ったうさぎのお人形を、お雛様に見立てました。前列三人囃子になっています。日本では、うさぎは縁起物として、多くモチーフに用いられます。(跳ねながら前向きに進む等)ポジティブにあやかりたいものです。
我が家の一番大きな、お内裏様とお雛様です。明治、大正頃の物でしょうか?鳥取県の智頭町で出会いました。その隣町の用瀬町は、流し雛で有名です。この様な、親王飾りといわれるお内裏様とお雛様の二体を飾ることが始まりで、その後の派生形として五段飾りや七段飾りが生まれました。
左端グリーンの目の球体関節人形作家ものです。もとは、ワンピースを着ていましたが、京都の市で買った、子どもの古い縮緬の着物を着せるとピッタリでした。洋のお顔ですが、可愛いと思います。
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ネコのお雛様。よーく見ると胸元、頭に、ネズミがくっついています。ユーモアがあって面白いです。四国の作家ものです。みんな仲良しがいいですよね。
お雛様の掛け軸です。写真では、わかりづらいのですが、描いた絵ではなく、日本刺繍で刺してあります。それと、椿の絵柄が刺繍された帯です。椿は、ちょうど、お雛様の時期から、沢山の花を咲かせてくれます。古典的で私の好きな花の一つです。そして、舞妓の簪と子どもの簪です
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床の間には、明治時代のお雛様です。気品のある、お顔です。掛け軸は、牡丹、椿、桜の絵柄の古い帯を解いて、台紙にし、雛道具をモチーフに押し絵にしました。自作です。
その隣、上段には、大正から昭和初期にかけての小ぶりな御殿雛です。
下、能の演目、熊野(ゆや)です。花見の宴で舞う熊野でしょうか?宗盛が寵愛するほどの熊野。面の下のお顔を覗いて見ましたら、やはり、美しいです。面は、小指の先ほどの大きさですが、取り外しが出来、精巧に作られています。背景にしている帯も、素晴らしい日本刺繍です。
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左端、古い階段箪笥には、戦後20年代~30年代のお雛様でしょうか?お雛様とお内裏様が持たれている扇と笏は、木製ではなく、セルロイドです。骨董屋のおじさんに、「人形には興味が無いからと」言われ、それなら、我が家へ飾ってあげましょう!と頂いたものです。
左端日本髪のサンプラーと言うのでしょうか?子どもの頃、母の行きつけの美容院の、ディスプレイ用の窓に、小さなカツラが並べてありました。京都の骨董市で見つけた時には、とても懐かしく、三つとも買ってしまいました。その並びの手前、明治時代のカツラの着せ替え人形です。五種類入ってます。見にくいですね。私のバースデープレゼントに、欲しい物が、これだったので、姉に買ってもらいました。お高いプレゼントだったと思います。珍品です!
ガラスのケースに入っている簪は、赤松家のお姫様のものだと言っていました。四段になる簪と櫛です。神戸の神社境内の市で見つけました。簪も、私のコレクションの一つです。右は婚礼用の簪です。
中央、木の箱に入っているのは、ミニチュアの帯結びのサンプラーです。着物学院の生徒さんの製作課題だったように思われます。変わり扇、蝶、花・・・下に14種類の結び名が書いてあります。近年では、着なくなった着物、お雛様時には着たいと思っていながらなのですが。
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衣装人形です。京都の丸平さんのお人形でしょうか。お顔はもちろん、佇まい、衣装が
素晴らしいです。
野点をイメージして、飾りました。
市松人形です。向かって左、平田郷陽作
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ピンボケで、すみません。胡蝶の舞です。ほんとは、二人で舞うのですが、骨董屋さんに、この子しかいなくて残念!。しかし、顔も衣装も美しく綺麗だったので、連れて帰りました。
くす玉柄の帯の上に、蛤や小物を並べて。京都の市で見つけた、変わった形の団扇です。笹と桃でしょうか?リボン刺繍が施されています。千鳥柄のじゅうばこには、春の花、菜の花や、ピンク、紫のスイトピーを詰めてみました。
二部屋続けて見ると、こんな感じです。
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お馴染みになりました。中島きよみさん作の、晴れ着を着た女の子と嬉しい表情のネコさんです。中島さんのお人形を見ていると、ホッコリします。
ペコちゃん、ポコちゃんのお雛様の額は、古い藍染めの布に型押ししたものです。セルロイドのお人形やおままごとセットに、レトロ感いっぱいです。
十三揃いの雛道具と衣装づくしの押し絵です。自作。
左側の椅子には、左、文化人形と右、国産のビスクドール。1915年~22年輸出用に作られました。
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娘のお雛様です。七段は、「場所をとるので」なんて、言い訳です。お内裏様とお雛様だけ、アンティークのカップボードに飾りました。
根来塗りの棚に、二つのお茶碗。その蓋の上に、見えますか?小さな、小さな縮緬で作ったお雛様です。
我が家へ、やって来たばかりの、明治時代の押し絵雛です。台紙が無く、早く飾って見たくて急遽、麻暖簾で、台紙の代わりにしました。台紙が無いのが残念ですが、保存状態も良く、素晴らしい押し絵雛です。
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前回のお雛様の時の写真ですが、友達の娘、奈那子さんのホストファミリー、ヘレさんとピーターさんご夫妻です。そして、奈那子さんの長女、さなちゃんと私です。ご夫妻は、デンマークの方で、初節句のさなちゃんに会いに、遥々、岡山へ来られました。ちょうど、我が家も古いお雛様を飾っていますので、是非見たいと、お越しになられ、とっても、とっても、喜んで下さいました。おもてなしに、ロイヤルコペンハーゲンのティーカップでハーブティーを、お出ししたら、「母国の人でさえ、高級なカップは、中々、使わないよ」と言われました。ジョークなのでしようか?そして、外国の方に、お雛様は、どう、映ったのでしょう?
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一つ一つ、東へ西へ、足を運んで出会ったものばかりです。旅をしながら出会ったもの、探し求めて出会ったもの。書けなかったエピソードや思い出もいっぱいです。
萬眞智子・著の帯引用
幸せになる、幸せを呼ぶ、お雛さまに会いに東へ西へ
古式ゆかしい雛たちの「眼福」、
雅やかな雛の宴の「口福」、
旧家の雛行事の「慶福」、
匠の技と出合う「清福」、
雛菓子の「至福」・・・・・
やっぱり女子会の宴は、これですね!
皆様に、たくさんの福がやって来ますように!
願いを込めて。
岡山在住 山室節子
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いかがでしたか?節姫さまのおひなまつりは。
岡山が近いなら飛んでいってみたいものですが。
おまけに上の写真のおごちそうも頂きたい!
山室節子さんに心よりお礼と、応援を送ります。ますます増えたらどうなることでしょうか。今から心配している乳母でおじゃります。
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