盆口説き
             作詞:阿賀伸
                従来の盆口説き
地蔵和讃
          古歌


 
あーやれ嬉しや、音頭をもろた
 あーやれ嬉しや、音頭をもろたー
   もろたところで輪になっておくれ
     (アラ、ヤットセー ヤーットセー  アラ ショッショイ)
 揃た踊り子は、輪になって踊ろう
     (アラ ショッショイ)

 さ踊ろよはやしておくれ、
   はやしはやさにゃ口説かれません
     (アラ、ヤーットセー ヤーットセー アラ ショッショイ)
 さこれから何口説きましょう、
     (アラ ショッショイ)
 ささこれから何口説きましょう。口説き上手は音頭しだい。
     (アラ、ヤーットセー ヤーットセー アラ ショッショイ)
 
 東唐津は砂浜の町よ、
     (アラ ショッショイ)
 前に高島、大島山に、高くそびえる唐津の城よ
     (アラ、ヤーットセー ヤーットセー アラ ショッショイ)
 城は舞鶴、桜かふじか。
     (アラ ショッショイ)
 城は舞鶴、桜かふじか、仲を取り持つ鳥島山よ
     (アラ、ヤーットセー ヤーットセー アラ ショッショイ)
 
 清き流れに、竿さす船よ
     (アラ ショッショイ)
 清き流れに、竿さす渡し。上は黒潮、下白波に
     (アラ、ヤーットセー ヤーットセー アラ ショッショイ)
 上は黒潮、下白波に
     (アラ ショッショイ)
 
 渡す小船に日除けの傘よ、渡す小船に日除けの傘よ
     (アラ、ヤーットセー ヤーットセー アラ ショッショイ)
 海のうねりに隠れる小舟
     (アラ ショッショイ)
 海のうねりは、魚の群れよ 飛び出す漁師にこぼれる笑顔
     (アラ、ヤーットセー ヤーットセー アラ ショッショイ)
 東、虹松、白砂浜よ
     (アラ ショッショイ)
 東、松原、白砂浜よ 沸き立つイワシに群れなすカモメ
     (アラ、ヤーットセー ヤーットセー アラ ショッショイ)

 鏡山より、海岸見れば
     (アラ ショッショイ)
 松の青虫、浜辺でゴロリ 地引網引くかけ声響く
     (アラ、ヤーットセー ヤーットセー アラ ショッショイ)
 南玄海、波穏やかに
     (アラ ショッショイ)
 南玄海、波穏やかに 金波、銀波に飛び交う魚
     (アラ、ヤーットセー ヤーットセー アラ ショッショイ)
 学ぶ校舎は潮満島よ
     (アラ ショッショイ)
 学ぶ校歌の潮満島よ、中に氏神八幡様は
     (アラ、ヤーットセー ヤーットセー アラ ショッショイ)
 中に氏神八幡様は
     (アラ ショッショイ)
 よろす災難お守りなさる。家内安全お守りなさる
     (アラ、ヤーットセー ヤーットセー アラ ショッショイ)
 もすこし口説いてやりたいけれど
     (アラ ショッショイ)
 もすこし口説いてやりたいけれど、ここらで私の受け持ち時間
     (アラ、ヤーットセー ヤーットセー アラ ショッショイ)





 1 これはこの世の ことならず
       死出の山路の 裾野なる

 2 賽の河原の ものがたり
       聞くにつけても 憐れなり

 3 二つや三つや 四つ五つ
       十にも足らぬ みどり児が

 4 賽の河原に 集まりて
       父上こいし 母こいし

 5 河原の石を とり集め
       これにて回向の 塔をつむ

 6 一重くんでは 父のため
       ニ重くんでは 母のため

 7 日も入りあいの その頃は
       地獄の鬼が 現れて

 8 くろがね棒を とりのべて
       積みたる塔を おしくずす

 9 その時能化(のうけ)の 地蔵尊
       われを冥土の 父母と

10 思うてあけくれ 頼めよと
       幼き者を み衣の

11 裳裾のうちに かき入れて
       憐れみ給うぞ ありがたき

12 未だ歩めぬ みどり児を
       いだきかかえて なでさすり

13 憐れみ給うぞ ありがたき
       南無阿弥陀仏 阿弥陀仏

14 南無阿弥陀仏 阿弥陀仏
       南無阿弥陀仏 阿弥陀仏


安養寺境内


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